カスタマージャーニーマップとは?
カスタマージャーニーマップとは、ブランドやサービスとの間で顧客(消費者)が体験する内容を可視化で表現したもので、顧客がインタラクションの各フェーズを移動し、体験する様子を示すものです。カスタマージャーニーマップには、接点や最終判断を行う瞬間に加え、不満や混乱などの潜在的な顧客の感情、顧客に取ってほしいアクションなどを含めます。
カスタマージャーニーマップは通常、顧客の最初のウェブサイト訪問から最初の製品体験、購入、オンボーディングメールやキャンセルなどへと続くイベントのタイムラインに基づいて作成されます。
マップの作成時には自社の事業や製品に合わせてカスタマイズが必要ですが、マップに含まれるフェーズを特定し、調整するには、顧客と実際に対話するのがベストな方法です。ターゲットとなる層を研究し、どのように意思決定や購入決定を行うかを把握しましょう。顧客とそのニーズが分からなければ、成功につながるカスタマージャーニーマップは作れません。調査に基づいて上手く作り込まれたマップを活用することで、自社の顧客体験を劇的に改善するための洞察が得られるのです。
カスタマージャーニーマップを作成するメリット
カスタマー ジャーニー マッピングは、カスタマー エクスペリエンスに関する洞察を明らかにし、ビジネス目標を推進し、変化する市場でレジリエンスを構築するための強力なツールです。2022年に発表された Hanover Research のレポートによると、94%の企業がカスタマージャーニーマップが顧客のニーズに合った新しい製品やサービスの開発に役立っていると回答しています。また、91%の企業が、カスタマージャーニーマップが売上に貢献したと回答しています。
しかし、組織全体を通じてカスタマージャーニーを理解することの利点は、単にマーケティングキャンペーンに伴う収益増、サービスコストの低減や販売サイクルの短縮にとどまりません。ポジティブな顧客体験を提供し、顧客のロイヤリティを保つ上で一貫性を保つ方法を見出すのにも有効です。これは、変化する購入者の行動を理解するための貴重な方法としてカスタマー ジャーニー マップが登場した近年、特に顕著でした。実際、企業の 3 分の 1 がカスタマー ジャーニー マップを使用して、パンデミック中の変化する状況をナビゲートするのに役立てています。
適切に作られたカスタマージャーニーマップは以下の点で役立ちます。
- チャネルの最適化で顧客エンゲージメントを高める。
- CX での最終判断を行う瞬間を特定し、最適化する。
- 効果のない接点を排除する。
- 企業重視から顧客重視の視点へとシフトする。
- 部門間の縦割り構造を分解し、ギャップをなくす。
- 具体的な顧客のペルソナに的を絞り、そうした顧客像に呼応したマーケティングキャンペーンを行う。
- 既存の定量データに不規則性が生じる可能性がある状況を把握する。
- さまざまな顧客接点における担当を割り当て、従業員の責任感を高める。
- 今後の UX/CX 投資の ROI を評価できるようにする。
上述のプロセスをたどることで、組織をまったく新しい成功の軌道へと導くカスタマージャーニーマップが完成します。しかし、Hanover Research によると、現在、カスタマージャーニーをマッピングするプロセスを導入している企業は、わずか47%に過ぎません。カスタマージャーニーを図式化し、企業の DNA にこのプロセスを強固に組み込むことで、大きな競争優位性を獲得し、顧客に定番として愛されるソリューションを生み出せるようになります。
カスタマージャーニーマップの作成方法
こうした基礎を踏まえ、実際にビジュアルの作成を始めましょう。テーマを絞らないと、カスタマージャーニーマップは複雑なものになりがちです。複数のペルソナをターゲットに設定することもできますが、1度に1つのペルソナと顧客シナリオを選び、調査とビジュアル化を行うことをおすすめします。ペルソナやシナリオの案が浮かばない場合は、同僚を数人集めて Lucidchart を使ってアイデアを出し合ってみましょう。
1. 目標を設定する
顧客や事業に対して目に見える影響を及ぼすカスタマージャーニーマップを作るには、まず目標設定が必要です。既存、そして将来の買い手像を特定することで、そうした層が各段階で体験する内容について、目標を設定できるようになります。
目標設定には、顧客体験のさまざまな接点に登場する社内の主要ステークホルダーを集められれば最適です。論理的で達成可能な目標を定めるには、複数組織にまたがるチームワークが不可欠です。既存のカスタマージャーニーの各所からユニークな視点や洞察を集め、改善が必要な場所と改善の測定方法を特定していきます。
2. ペルソナ研究を行う
カスタマージャーニーマップの基となるペルソナについてできる限り多くの情報を書き込みます。事業の成熟度により、ターゲットとなるペルソナについての記録、レポートや既存のデータが限られることもあるでしょう。予備調査の結果をまとめ、カスタマージャーニーのあり方を描き出すこともできます。
ただ、最も重要なデータは、実際にブランドとやり取りを行っている実在の顧客や潜在顧客から得られるものです。以下の方法で意義ある顧客データの収集に努めましょう。
- インタビューを行う。
- 定期的に顧客とやり取りする従業員に相談する。
- 既存ユーザーにアンケートをメールで送信する。
- カスタマーサポートと苦情の記録を調べる。
- 録音されたコールセンターでの会話からヒントを得る。
- ソーシャルメディアでの自社に関する会話を監視する。
- ウェブ分析を活用する。
- ネットプロモータースコア (NPS) データを収集する。
以下を表す情報を探します。
- 顧客が自社のブランドを最初に見つけた方法
- 顧客が購入またはキャンセルを行うタイミングと場合
- 顧客が自社ウェブサイトを使いやすいと感じるか否か
- ブランドが解決した課題とそうでない課題
調査プロセス全体で定性的な情報と定量的な情報の両方を収集することで、顧客の生の声とデータに基づく意思決定を行うことができます。