ビジネスの成熟に伴い、競争力のある製品やサービスを提供し続けるための要件も成長し、進化していきます。ビジネスを持続可能な形で成功させるには、人事やワークフロー管理から設備投資や新技術など、さまざまな領域において、業界の変化、顧客や取引先のニーズの変遷に合わせて適応していかねばなりません。
こうした変化の中で成功を収められるのは、業界の進化を予測し、それに合わせて徹底した計画を立てている企業です。変化に対する計画を立案するのは容易ではありませんが、適切なデータ、調査、加えて明確なロードマップがあれば、不況を乗り越え、さらにその中で繁栄する企業となれるでしょう。
利用可能な技術や工程の使用と応用は、ビジネスの中でも特に正確な更新と予測が必要な分野です。業務プロセスの改善、より正確で有用なデータの提供、全般的な能力の向上に役立つ技術の進歩は、ビジネスの現状を打破し、変革を起こす上で最も有力なツールとなるものです。
この記事では、ロードマップに焦点を当て、ロードマップとは何か、さらに企業や組織の持続可能な将来設計の上でこうしたロードマップを役立てる方法や効果的なロードマップの書き方と作り方をご紹介します。
ロードマップとは?
ロードマップとは、特定の組織における技術の導入計画を表した文書や図を指し、ビジネスリーダーが導入すべき技術や工程の種類、タイミングや理由を計画して戦略にまとめ、高額なコスト負担を伴う失敗を避け、技術や工程が陳腐化する見通しを想定するために作成されます。
デジタル変革に取り組んでいる場合には、短期や長期の変革目標を達成するための戦略の概要を含める必要もあるでしょう。
ロードマップ作成にはさまざまな手法やモデルがありますが、通常は IT システムロードマップと技術ロードマップの2つのカテゴリーに分類されます。
IT システムロードマップ
IT システムロードマップとは、企業や組織全体で重要な機能を実現するためのパラメータ設定を目的に設計された図やモデルを指し、現在の IT 能力、予測される IT 関連のニーズや事業戦略の実践のために予定されている改善を効果的に示す上で有効です。
IT ロードマップは一般に、事業継続のための主要なシステムに関する計画を伝えるために使用されます。こうしたシステムには、顧客関係管理システム (CRM)、企業資源計画システム (ERP)、データ分析システム、ID 管理システムやサイバーセキュリティシステムなどが含まれますが、これらに限定されません。
技術ロードマップ
技術ロードマップとは、現在利用可能な技術を図示し、今後予定されている改善を強調するもので、今後陳腐化しそうな技術や耐用年数に達する技術なども盛り込んでいきます。例えば、技術ロードマップの場合には、従来のシステムのサポートが終了し、新しいシステムが導入されるタイミングも盛り込みます。
技術ロードマップは、組織がビジョン実行のための戦略や実装を検討していく中で、投資すべき技術を決め、その実装方法を考えていく上で役立ちます。また、ビジネス面や組織としての長期的な目標と短期的な目標の両方を達成できるような技術インフラの改善を実現するツールとしての役割を担います。
ロードマップの意味
ロードマップの役割は、新しいソリューションの導入や既存のソリューションのメンテナンスのための全般的な行動指針を定め、IT、ソフトウェアエンジニアリング、運用の各部門の管理職や営業チームなど、関係するステークホルダー間の調整を行うことにあります。
こうしたロードマップが、組織にとって望ましい成果を可視化し、準備し、実践する上で役立ちます。徹底したロードマップを作成することで以下を実現できるようになります。
- 自社の能力を明確に把握し、それがビジネスの成果にどう結びついているかを把握する。
- 現在の問題点に対応する。
- 不要な技術や工程、アプリケーションを排除してコストを削減する。
- 喫緊のニーズに合った導入で生産性を向上させる。
- 現在のシステムを向上させる。
- 弱点を把握してシステム障害を回避・軽減する。
- 事業面での優先事項の競合を解決する。
- デジタル変革に備える。